今回、私が理学療法士としての得意とする専門分野である『心臓病』と『ゴルフ』をテーマに解説したいと思います(^^)/
そもそも『心臓病』って?
心臓病とは、心臓の構造や機能(働き)の異常により生じる病気の総称で、その中に、心不全、冠動脈疾患(虚血性心疾患ともいう)、心臓弁膜症、心筋症、不整脈、先天性心疾患などがあります。心不全は、心臓病の中の1つです。また心臓病のほかに、血管の病気として、大動脈疾患、末梢動脈疾患、肺血管疾患などがあります。
引用元: https://www.jhf.or.jp/check/
つまり
・冠動脈疾患(かんどうみゃくしっかん):心筋梗塞や狭心症など
・心臓弁膜症(しんぞうべんまくしょう)
・心筋症(しんきんしょう)
・不整脈(ふせいみゃく)
・先天性心疾患(せんてんせいしんしっかん)
・上記を総称した心不全(しんふぜん)
医師からこのような診断をされ、心臓の機能が低下した方が
『心臓病』ということになります。
では
心臓の機能が低下するとどうなるのでしょうか?
『心臓病』の症状とは?
心臓は全身に血液を循環させる『ポンプ』の機能があります。
『心臓病』はこの『ポンプ』の機能が低下して
全身の血液循環が滞るという状態になります。
そうなると以下のような症状が出現します。
☑ 息切れ症状
☑ だるい、疲れやすい
☑ 痰が増える
☑ 全身の浮腫み
☑ 1週間以内に2kg以上の体重増加
☑ 食欲低下
etc
これら『心臓病』の症状を引き起こす
血液の渋滞を車の渋滞に例えて説明してみます。
高速道路の渋滞を想像してみてください。
まず道路が渋滞して車が動かなくなります。
道路=血管、車=血液
と考えると
まさに
この状態が『心臓病』で血液が渋滞した状態になります。
そして
『サービスエリア』や『パーキングエリア』にも車があふれていきます。
これが
血管の外に血液中に含まれる『水分』が出ていった状態になります。
例えば
『肺』の血管で『水分』があふれれば痰が増えて息切れが出現します。
『皮膚』の血管で『水分』があふれれば浮腫みが出ます。
『胃』や『腸』の血管で『水分』があふれれば浮腫みが出て食欲が低下します。
このように『心臓病』は血液の渋滞が問題となり
様々な症状を引き起こすため渋滞を解除することが主な治療となります。
皆さんは上記症状にあてはまっていませんか?
現時点で上記症状が2つ以上ある方は早めに病院へ受診するかお電話などで近隣の医療機関へご相談することをお勧めします。
こんな状態で『心臓病』の方は『運動』してもよいのか?
という部分が疑問に浮かぶと思います。
答えは『適切な治療』がされている状態であれば『運動』つまり『ゴルフ』に復帰することもできます!!
では『適切な治療』=『安定した状態』がされている状態とはどんな状態なのでしょうか?
『心臓病』が安定した状態とは?
ここで重要なのが
『心臓病』を発症してしまった場合
『手術』や『内服(薬)』の治療を行っても
ほとんどの場合は完全には治りません。
そして
心臓の機能が低下した状態で生活を維持していかなければならない
ということになります。
つまり
心臓の機能は低下しているが
先程のような『心臓病の症状』が最小限に抑えられた状態
で維持していく。
これが『心臓病』が安定した状態であり
『適切な治療』がされている状態といえます。
しかし
心臓の機能の低下の度合いは発症した病気によって大きく差があり
場合によっては『運動』や『ゴルフ』が制限されてしまう場合もあります。
果たして自分の心臓は『運動』してもよい心臓なのか?
それを知るために最も適した方法があります。
それが『心肺運動負荷試験:CPX』といいます。
心肺運動負荷試験:CPXって?
心肺運動負荷試験:CPXとは
一言で運動に使われる『心臓』『肺』『骨格筋(代謝)』の3つの臓器の機能を評価する検査になります。
これを行うことで
『心臓病』の重症度が分かるので
日常生活やスポーツ(ゴルフ)に復帰するために
現在の心臓の状態でも問題ないのか?
という部分がはっきり分かります。
例えば
・ゴルフに復帰できるのか?
・ゴルフに復帰できるができるだけカートに乗れば大丈夫?
・ゴルフの山岳コースは控えたほうがよい?
など
様々な疑問が解決します。
つまり
ゴルフの運動強度というのはある程度決まっているため
心肺運動負荷試験で分かった結果で医師などから
明確な指示が頂けます。
『心臓病』の診断を受けられた方は
まず主治医や近隣の医療機関に相談して『心肺運動負荷試験:CPX』を行った後に
『運動』や『スポーツ(ゴルフ)』に復帰して頂ければと思います。
以下に『心肺運動負荷試験』の検査が受けられる可能性のある
認定施設のツイートを載せておきますので
参考にして頂ければと思います。
▼全国の心臓リハビリテーション認定施設
【注意】
※上記施設の中には『心肺機能負荷試験』が受けられない施設も含まれていますのであらかじめお電話等でご確認ください
※上記施設で『心肺運動負荷試験』を受けるためには医師に『紹介状』を書いていただくとスムーズですので、担当医や主治医がいらっしゃいましたら一度ご相談ください
関連記事
コメント