先日、このようなツイートをしました。
『咬合(こうごう)』=『噛みしめ』の力は
スポーツによって必要な競技とそうでない競技があります。
ちなみにツイートした内容では
ゴルフは『噛みしめ』の力が強いようです。
言い方を変えると『噛みしめ』の力が必要なスポーツと言えるでしょう。
この『噛みしめ』を効率よく行うには
『マウスピース』がよく勧められますが
実際にゴルフの飛距離アップとの関係はどうなのでしょうか?
今回はその辺りを解説します(^^)/
『マウスピース』で飛距離アップする!?
結論から言うと
『マウスピース』を使用することでゴルフの飛距離がアップする
という科学的検証は報告がありません。
これは『飛距離アップ』というキーワードに影響する因子は多くあり
☑ ミート率
☑ クラブの種類
☑ 筋力
☑ 環境
など
検証が難しいということでしょう。
しかし
先程ツイートでご紹介したように
ゴルフは『噛みしめ』の力が強いスポーツです。
つまり
『噛みしめ』をしっかり行うことでパフォーマンスを発揮するスポーツです。
過去にこのような報告があります。
一本の歯だけに噛み合わせを高くする介入を実施すると 24 時間後に重心動揺は大きくなるが,反対に,その噛み合わせを元に戻すと24 時間後には重心動揺は減少する。 トップアスリートにとっては身体能力・パフォーマンスにかかわる変化が生ずると考えられる
引用文献: Influence on Static and Dynamic Balance by the Change of Conditions in Stomatognathic System
つまり
『噛み合わせ』が安定した状態をつくると重心の動揺が少なくなる
ということです。
重心の動揺が少なくなれば
ゴルフのスイングは安定しやすくなることが予想されます。
しかし
それが『飛距離アップ』とどう結びつくのか?
という科学的検証はなされていませんので言い切ることはできませんが
過去に歯科医師が書いた記事によると
『マウスピースで飛距離がアップする!!』と発言したら
失格になった選手がいたようです。
この記事によると
『マウスピース』で飛距離アップする可能性はあるが
それよりも『噛みしめ』による顎や歯にかかる負担を軽減する役割が
『マウスピース』の役割として重要だと述べています。
ここまでをまとめると
ゴルフの際に『マウスピース』を使用することで
☑ 『噛みしめ』やすくなる可能性がある
☑ 重心の動揺が減って身体が安定する
☑ 顎や歯への悪影響が少なくなる可能性がある
といったところでしょうか。
では
『マウスピース』はどうやって手に入れるのでしょうか?
『マウスピース』はどこで手に入れる?
この問いに対しては
『マウスピース』は市販でも手に入ります。
しかし
普段『顎のリハビリテーション』を得意とする理学療法士の立場としては
筆者の報告:» 咀嚼筋の筋筋膜性疼痛により開口制限を呈し,それらの症状に対しPIRが有効であった2症例
安いものに簡単に手を出すと
顎へのフィッティングが十分でなくなり
姿勢や身体の安定性を逆に悪くしてしまう可能性があります。
それだけ顎や噛み合わせの構造は人それぞれ異なっています。
可能であれば
お近くの『矯正歯科』で
まずご自身の『噛み合わせ』を評価してもらった上で
ご自身に合った『オーダーメイドのマウスピース』を作成することをお勧めします。
まとめ
ゴルフにおいて
『噛みしめ』の力は重要であるが
『マウスピース』を使うことで飛距離アップするかは科学的検証がなされていない。
しかし
『マウスピース』を使用すると重心の動揺が少なくなるため身体は安定し
さらには顎や歯にかかる負担を減らす役割がある。
理学療法士の意見として
『マウスピース』は『矯正歯科』で『オーダーメイド』のものを作成してもらうことがお勧め。
関連記事
コメント