クラブフィッティングは利用者の評判はよいが、「初心者向きではない」、「敷居が高い」と感じている人は多いのではないでしょうか。
クラブフィッティングはゴルフを上達するための近道であり、ゴルファーなら誰でも受けるべきサービスです。
この記事では、主に以下の3つについて紹介します。
- クラブフィッティングのメリット
- クラブフィッティングの料金相場
- クラブフィッティングの一連の流れ
後半では、クラブフィッティングを受けるときの注意点についても解説しているので、ぜひご覧ください。
クラブフィッティングとは?
クラブフィッティングは、自分が使っているクラブが、今の自分にあっているかどうかを知るためにおこないます。
具体的には、ゴルフ専門ショップなどで、測定機器を使ってスイングをデータ化し、フィッターとよばれる専門家からアドバイスを受けます。
クラブフィッテングを受けると、「飛距離が伸びない」、「ボールの飛ぶ方向が安定しない」などの悩みを解決してくれる可能性が高いです。
自分にあうクラブのヘッド・シャフト・グリップを知り、使っているクラブをカスタムしたり、買い替えるときの参考にしましょう。
クラブフィッティングのメニュー
クラブフィッテングは、次の4つのメニューがあります。
- ウッド系
- アイアン
- ウェッジ/ユーティリティ
- パター
ウッド系は、自分にあうシャフトの重量・振動数・調子のほかに、理想の打点位置や入射角を知ることができます。
アイアンやウェッジ・ユーティリティは、ウッド系と同じくシャフトの重量・振動数・調子のほかに、適正なライ角がわかります。
そして、パターは、自分にあうシャフトやヘッドの形状、構えた時の正しいフェースの向きについて、教えてもらえるのです。
クラブの種類によって診断にかかる時間や料金が異なるため、ホームページやお店に問い合わせて確認しましょう。
クラブフィッティングをするメリット
クラブフィッテングをするメリットは、次の3つです。
- 飛距離が伸びやすくなる
- 方向性が安定する
- スコアの向上につながる
いずれも多くのゴルファーが悩み、解決したいと願うことではないでしょうか。
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
飛距離が伸びやすくなる
まず、クラブフィッティングを受けることで、ボールの飛距離が伸びやすくなります。
ボールの飛距離を伸ばすためには、次の3つの要素を意識することが重要です。
- ボール初速
- 打ち出し角
- スピン量
ボール初速が上がれば、飛距離が伸びる可能性が高くなります。
打ち出し角が高すぎても低すぎても飛距離は伸びないため、ほどよい打ち出し角をめざすことが大切です。
適正なスピン量によってボールの揚力は高まり、ボールが失速せずに遠くに飛ばせます。
自分にあった理想値に近づくことができれば、飛距離を伸ばすことに繋がります。
クラブフィッテングでは、これら3つの要素をスイング解析機などで測定して数値化し、それぞれの理想値を知ることができるのです。
方向性が安定する
クラブフィッテングを受けることで、ボールの方向性が安定する可能性が高くなります。
ボールの方向性が不安定な場合、スライス球やフック球が出やすくなります。
その原因は、適正なライ角ではないためです。
適正なライ角は、身長や腕の長さ、シャフトの長さなどが関係するため、人によって自分に合う角度が違います。
クラブフィッテングでは、身長や腕の長さを計測するほか、アドレスやスイングを専門家に見てもらうことができます。
スコアの向上につながる
クラブフィッテングは、スコアの向上にもつながります。
スコアを向上させるためには、ボールの飛距離を伸ばすことや、方向性を安定させることが大切です。
クラブフィッテングでは、現時点での自分のスペックを測定するため、ライ角やロフト角などの数値や、おすすめのモデルを教えてくれます。
もちろん、スコアの向上には個人の努力も必要ですが、プロからのアドバイスを取り入れることも、ゴルフ上達への近道です。
クラブフィッテングを受けることによって、ボールの飛距離が伸び、方向性が安定すると自然とスコアアップにつながります。
クラブフィッティングは初心者には意味がない?
「ゴルフ初心者がクラブフィッティングをおこなっても意味ない?」
という意見がありますが、そんなことはありません。
むしろ、初心者こそ受けるべきサービスといえます。
初心者こそ、自分に合うクラブを使っていない可能性が高いです。
なぜなら、見た目でクラブを購入したり、人からのもらったクラブでプレーしたりする人が多いからです。
自分に合わないクラブに慣れると、間違ったアドレスやスイングに変な癖がつきます。
結果的に、ボールの飛距離が伸びなかったり、まっすぐに飛ばなかったりします。当然、スコアも停滞するでしょう。
敷居が高いと感じる人もいますが、少しでもはやく上達したい場合は、ぜひクラブフィッティングを受けてみてください。
クラブフィッティングの料金の相場は3,000円~1万円
なかには、無料で診断する店舗もあるようです。
クラブのシャフトやグリップの交換や、クラブを新しく購入する場合は、別途費用が必要です。
フィッティングのメニューやクラブの種類、本数によっても料金は変動します。
依頼するショップによっても、診断の内容や所要時間が異なります。ホームページや電話での問い合わせで、事前に確認しましょう。
各ショップのフィッティング料金を比較
ここでは、各ショップのフィッティング料金を紹介します。
クラブの種類によって料金が異なるため、ウッド系クラブのフィッティング料金を比較します。
ショップ名 | フィッティング料金 |
---|---|
ゴルフ5 | 3,300円(税込) |
ゴルフパートナー | 無料 (フィッティングスタジオは11,000円税込) |
二木ゴルフ | 無料 |
PINGフィッティング | - |
テーラーメイド | - |
有賀園ゴルフ | - |
ゴルフ5では、クラブフィッティングではなく「クラブ健康診断」と呼んでいます。
公式サイトによれば、診断後、3か月以内にクラブを購入すると診断料金を返金してもらえるようです。
ゴルフパートナーは、通常店舗ではクラブセッティング診断士と呼ばれるスタッフが無料で診断してくれます。
フィッティングに特化したフィッティングスタジオ調布では料金が発生しますが、最新機器を用いた診断や、経験豊富なフィッターによるアドバイスを受けられます。
二木ゴルフも、知識と技術をもった専門スタッフがフィッティングをおこない、料金は無料です。
クラブフィッティングをおすすめする人
クラブフィッティングは、初心者や中上級者関係なく、すべてのゴルファーにおすすめです。
なぜなら、ゴルフ上達の近道になるからです。
初心者は、自分に合うクラブを使わないと、おかしな癖がつき、上達を妨げる可能性があります。
中上級者は、実力に見合わないクラブを使っていると、必要以上に力が入り、スコアアップを妨げる原因にもなります。
クラブフィッティングは、現時点のレベルをデータで知り、自分に合うクラブを提案してもらえるサービスです。
クラブフィッティングの流れ
クラブフィッティングの流れは、次のとおりです。
- カウンセリング
- データ計測
- クラブヘッドを選択
- シャフトを選択
- 試打
- 最適なクラブの提案
ショップが違っても、おおまかな流れは同じです。
それぞれの手順について、詳しく解説します。
カウンセリング
はじめは、カウンセリングの段階です。ヒアリングやインタビューとも呼ばれます。
カウンセリングでは、あなたの悩みや希望、得意な点や苦手な点、目標などの聞き取りをおこないます。
担当フィッターが、聞き取った情報と顧客の使用しているクラブを確認し、目標を達成するためのプロセスを考えてくれるのです。
カウンセリングで大切なことは、自分の希望を明確に伝えることです。
「スライスを直したい」「飛距離を伸ばしたい」など、達成したい目標をしっかり伝えましょう。
データ計測
カウンセリング後は、データを計測します。データ計測では、身体計測とスイング計測をおこないます。
ショップによっては、身体計測をおこなわない場合もあるようです。
身体計測では、身長や手首から床の長さまで計測し、基準となるクラブやライ角を決めます。
データ計測では、実際のスイングの動きを測定し、クラブとの相性など分析します。
クラブヘッドを選択
測定したデータをもとに、フィッターが最適なクラブヘッドを提案します。
自分に合うクラブヘッドであれば、重量バランスがよいため、自然とボールの飛距離が伸び、安定したショットが打てます。
自分に合うクラブヘッドがどのようなものなのかをしっかり確認しながら、選んでいきましょう。
シャフトを選択
クラブヘッドと同様に、計測結果から最適なシャフトの説明を受けます。
理想は、自分のスイングにシンクロし、力をあますことなくボールに伝えられるシャフトです。
フィッターの意見を参考にしながら、自分に合うシャフトを見つけたいですね。
試打
クラブヘッドとシャフトの組み合わせが決まったあと、実際そのモデルで試打します。
感触がイマイチな場合には、組み合わせを変更し、試してみましょう。
なぜなら、よいショットの再現性を高めるためです。
ショットが安定しない場合には、自分に合っていない可能性があるので、妥協せずに試打をくり返しましょう。
最適なクラブの提案
フィッターが、最適なパーツの組み合わせや、クラブのセッティングを考えてくれます。
また、別のクラブにすべきか、今使っているクラブを調整するのかもアドバイスをもらえます。
自分に合うクラブをゲットし、より楽しいゴルフライフを手に入れましょう。
クラブフィッティングの注意点
クラブフィッティングは、すべてのゴルファーにおすすめのサービスですが、注意点もあります。
注意点は、つぎの4つです。
- 希望とは異なるクラブを提案される場合がある
- 飛距離重視のクラブ選びになる可能性がある
- スペックの高いクラブを選びがち
- 定期的にフィッティングを行う必要がある
それぞれの注意点について、詳しく解説します。
希望とは異なるグラフを提案される場合がある
まず、希望とは異なるクラブを提案される場合があることです。
カウンセリングの際、自分の希望や目標を伝える場面があります。
このとき、フィッティングを受ける目的を明確にしておかないと、フィッターに伝わらない可能性があります。
希望とは異なるクラブを提案された場合、自分の意見を伝えて、再度提案してもらうようにしましょう。
「スイングがしにくい」のような、感覚的な感想でもいいので、正直な意見を伝えてください。
飛距離重視のクラブ選びになる可能性がある
2つ目は、飛距離重視のクラブ選びになってしまう可能性があることです。
クラブフィッティングでは、計測機器を使用し、さまざまなデータを取得します。
しかし、飛距離ばかりに着目し、最もボールが飛ぶクラブが、自分に合うクラブと決めつけてしまうことがあります。
計測機上では、低スピンの弾道のほうが飛距離が出やすいですが、あくまで試打でのデータです。
実際のコースでは、風や地形の影響があり、試打のように飛距離が出ないことも十分に考えられます。
飛距離は大切な要素の一つですが、自分が使いやすいと思えるクラブを選ぶことも意識すべきです。
スペックの高いクラブを選びがち
3つ目は、スペックの高いクラブを選びがちなことです。
ハードスペックのクラブをおすすめされると、つい選んでしまいたくなりますよね。
しかし、試打とコースの環境は異なります。
試打では、地形がフラットな状態で、リラックスしてフルスイングできますが、コースではそうはいきません。
コースでは、地形や風の影響などを考え、狙ったところへボールを飛ばすスイングやボールコントロールが必要です。
あまりにもスペックが高いクラブでは、スイングやボールコントロールに悪影響を及ぼすことあるため、実践に向かない可能性があります。
定期的にフィッティングを行う必要がある
クラブフィッティングは、定期的におこなう必要があります。
なぜなら、年月が経つと、体力やスイングが変化するからです。
すると、使っているクラブのスペックが自分に合わなくなり、ボールの飛距離や方向性に影響しやすくなります。
合わないクラブを使い続けることは、身体の故障の原因にもなりかねません。
普段から自分のスイングを分析しておこう
クラブフィッティングを利用する前に、普段から自分のスイングを分析する癖をつけましょう。
自分で分析する方法は2つあります。
1つ目は、ゴルフシミュレーターを使うことです。
最近では、家庭用のシミュレーターのラインナップが充実しているほか、スマホでもスイング分析ができるアプリが増えてきました。
スマホアプリでは、練習時に自分のスイングを撮影することで、AIが診断して数値化し、セルフチェックができます。
2つ目は、ゴルフの上手な知り合いにスイングを見てもらうことです。
客観的な視点で、自分のスイングの特徴や癖を教えてもらえます。
フィッティングを受けて、クラブを買わないのはアリ?
結論から伝えると、フィッティングを受けて、クラブを買わないのはアリです。
もちろん、気に入ったクラブに出会えたら買えばいいですが、提案されたクラブを買うかどうかは自由です。
クラブフィッティングを受ける目的は、人によって違います。ただ自分の現状を知るために利用する人もいます。
クラブフィッティングは、ゴルフの上達につながる近道ですが、いざ買い替えるとなると、自分のお財布事情とよく相談しないといけません。
カウンセリングでは、フィッティングの目的を明確に伝え、買わない選択肢も持っておきましょう。
最適なクラブを見つけて、スイングを安定させよう
この記事では、クラブフィッティングについて、料金の相場や、フィッティングの流れについて解説しました。
クラブフィッティングは、自分の力を知る機会にもなるため、スイングを見つめ直すきっかけにもなります。
クラブフィッティングで自分に合うクラブを見つけて、スコアアップに繋げてくださいね。
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