ゴルフをしていると、他人のスコアが気になりますよね。
スコアが伸び悩むなか、ゴルフ仲間の良いスコアを聞けば「自分には才能がない?」と不安になる人も多いでしょう。
練習時間がかぎられるサラリーマンゴルファーにとって、スコアアップはなかなか難しいものです。
しかし、諦める必要はありません。多くのサラリーマンゴルファーが、苦労しながらも100切りを達成しています。
この記事では、以下の3つについて紹介します。
- サラリーマンゴルファーの平均スコア
- 100切りのコツ
- 100切りを達成できる練習方法
現在の実力を知り、レベルに合わせたスコアメイクや練習法を取り入れれば、効率良くスコアを伸ばせるでしょう。
サラリーマンゴルファーの平均スコアは90台
多くのサラリーマンゴルファーの腕前は、どれぐらいでしょうか。
公益社団法人日本パブリック協会が2013年に行った調査によると、土日にゴルフ場を利用する人のうち、平均スコアが90台(35.2%)と回答した人が最も多かったです。
土日にラウンドをする、サラリーマンの人が多いでしょうから、平均スコアは90台といえます。
詳しい平均スコアの割合分布は、次の表の通りです。
平均スコア | 土日の利用者の割合 |
---|---|
70台 | 1.5% |
80台 | 13.4% |
90台 | 35.2% |
100台 | 29.1% |
110台 | 12.9% |
120台 | 7.8% |
130台 | 0.1% |
次に多いスコアが100台(29.1%)、3番目に多いのが110台(12.9%)です。平均スコア分布では、90台以下の人と100台以上の人が半数いるという結果でした。
なお、調査データには経験年数が加味されていないので、ゴルフをはじめて1〜2年の人が焦る必要はありません。
引用元:日本パブリック協会「PGSゴルフ需要調査 集計分析報告書」
月1ゴルファーならスコアが100を切れば一人前?
結論からいうと、月1ゴルファーでスコアが100を切れば一人前といえます。
過去に、ゴルフダイジェストオンライン(GDO)が年間のラウンド回数について、会員向けにアンケートを行いました。
年間のラウンド回数が10〜20回未満が約3割と最も多く、10回未満と合わせると、5割以上いました。
つまり、ゴルファーの過半数が、ラウンドの回数が月1回、もしくは月1回以下であるとわかります。
サラリーマンゴルファーの平均スコアが90台とすれば、月1ゴルファーが100を切れるようになれば十分といえるでしょう。
ただし、以上のアンケート調査はラウンド回数のみに限定しており、打ちっぱなしは含まれていません。
月1ゴルファーでも平均スコアが90台以上の人は、ラウンドに行けなくても、効果的な練習をしていると考えられます。
【レベル別】ゴルファーの平均スコア
現在の実力を知れば、レベルアップに向けた正しい練習ができます。
以下で、スコアのレベルを大きく6つにわけて紹介します。
初心者の人は、まずは脱初心者のスコアを目指しましょう。
着実にレベルアップを果たし、平均スコア90台を目標に頑張りましょう。
初心者:130台以上
日本パブリック協会の調査によると、ゴルフ歴1年未満の平均スコアは130台以上が多いです。
各ホールで、トリプルボギー以上やダブルパー、10回以上打ってしまうホールも複数あるでしょう。
特にコースデビューからしばらくのうちは、ダフリやチョロが多く、ボールがなかなか前に進みません。
ボールを前にしたら一呼吸し、素振りをしてからアドレスに入ってください。
練習時の良いショットを思い出して、スイングしてみましょう。
脱・初心者:110〜120台
各ホールのスコアは、ダブルボギー前後が基本です。
初心者の頃と比較してダフリやチョロが少ない一方、1ホールで10打近く打つこともあるでしょう。
ドライバーで飛距離が伸びはじめ、OBを打つ回数が増えるためです。
OBを1度打つと、同じホールで連続でOBを打ってしまう傾向にあります。
スコアアップのポイントは、欲を出さないことです。
ドライバーでOBを打ったホールは、次のショットをドライバー以外で打つと上手くいくケースがあるので試してみましょう。
あと一歩で中級者:100台
平均スコアが100台であれば、100切りへの挑戦権を得ている段階です。
スコア100台は、各ホールのスコアはダブルボギーが基本。トリプルボギー以上の大叩きを複数回すれば、100台を超えてしまいます。
平均スコアが110台と比べて、より高いショットの安定性が求められるでしょう。
ほとんどのコースでは、パー4のミドルホールが10以上あります。
ダブルボギーをとるためには、4オン2パットが基本なので、少なくとも3打以内でグリーン近くにボールを運ばなければいけません。
また、スリーパットの回数も減らす必要があります。
中級者:90台
100切りを達成すれば、中級者への仲間入りです。
前述した通り、サラリーマンゴルファーの平均スコアは90台です。
つまり、100切りができるようになれば、中級者レベルといえます。
ダブルボギーは、10回未満に抑える必要があります。
中級者が意識すべきポイントは、ショットとアプローチの精度向上についてです。
セカンドショットの左右のブレを小さくするように意識してください。
特に、アプローチでは、ランニングアプローチの距離感を磨きましょう。
上級者:80台
平均スコア80台は、両ハーフのスコアが45回未満です。
しかし、80台後半と前半では、レベルが全く違います。
80台後半は、基本がボギーで、いくつかパーを拾うイメージです。
一方で、80台前半は、パーが基本。その中で、いくつボギーを減らせるかが重要で、コースによってはシングルになれる場合もあります。
上級者は技術はもちろんのこと、コースマネジメントに長けているのが特徴です。
平均スコアが80台前半の人は、大会やオープンコンペにもエントリー可能なレベルです。競技ゴルフへの挑戦も検討してみましょう。
一握りのトップクラス:70台
平均スコアが70台になると、トップクラスといえるでしょう。ハーフのスコアのどちらかが30台、基本的にバーディーやパープレーを狙います。
日本パブリックゴルフ協会の調査によると、平均スコアが70台の人は、全ゴルファーのたった3.6%。一握りのトップクラスといえます。
アマチュアゴルファーの誰もが憧れるレベルです。
平均スコアが75以下の人は、公式競技に出場するようなトップアマチュアです。
女性ゴルファー:平均スコア+15打が目安
女性は、男性と比べると飛距離に差が出ます。
女性ゴルファーの場合は、前述した平均スコアに+15打をしましょう。
特に初心者レベルのうちは、なかなかボールが飛ばずに苦労するでしょう。
男性よりはグリーンに近い位置からティーショットを打つものの、ミドルやロングホールでは1打余分に費やす計算になります。
フェアウェイウッドはソールが滑りやすく、多少のダフリがあってもボールが飛びやすくなります。
ラウンドの際には、グリーンに対して遠回りになってもいいので、徹底してハザードを避けましょう。
スコア100切りするための5つのポイント
100を切るためには、練習の積み重ねが必要不可欠です。
以下のポイントを意識すれば、効率よく100切りを達成できるでしょう。
- コースマネジメントでミスショットのリスクを減らす
- ボギーを基準にスコアメイクをする
- 得意なクラブを使う
- ミスを気にせず平常心でプレーする
- スコア管理で自己分析をする
特にコースマネジメントとスコアメイクは、中級者以上に必須のスキルです。これらのスキルが身につくと、スコアアップにつながります。
コースマネジメントでミスショットのリスクを減らす
スコアアップのためには技術だけでなく、戦略も重要です。
ただボールを飛ばすのではなく、戦略的に攻略するアプローチがコースマネジメントです。
コースマネジメントを実践するために、以下のポイントを抑えましょう。
- ショットを打つ前に、ハザードやOBの位置を確認する
- 遠回りになっても障害を避けるルートを選ぶ
- 完璧なショットを打てたときの距離を前提に考えない
- グリーンを狙える距離まで来たら、センター方向を狙う
- パットは強めに打つ
パットにおいて、弱めで打つことはNGです。たとえ、ラインを読み切っても、カップに届く強さで打たなければ入らないからです。
リスクを減らし、常に成功の可能性が高いショットを選択し続ければ、不要なダブルボギーやトリプルボギーを避けられます。
ボギーを基準にスコアメイクをする
ゴルフのスコアは、パーを基準に設定しています。しかし、アマチュアゴルファーが、ラウンド中にパーを取れる回数は多くありません。
パー72のコースでは、9つのボギー、残り9つがダブルボギーでも99です。
つまり、ボギーを基準にすれば、100切りを達成できます。
通常のパーをボギーと置き換えれば、心理的にも楽になります。
例えば、ロングで4オン2パットのボギーがパーと同じ価値と考えれば2打目、3打目で無理な選択をする必要はありません。
各ホールには、「ハンディキャップ」という難易度を示す指標があります。スコアカードに書いてあるので、参考にマネジメントしましょう。
得意なクラブを使う
ラウンド中は、できるだけ得意なクラブや、打ちやすいクラブを使いましょう。
極端にいうと、ドライバーが苦手で7番アイアンが得意な人は、ティーショットを7番アイアンで打っても構いません。
7番アイアンで130ヤードを飛ばせる人なら、390ヤードのホールでも、3オンが可能です。
数本のクラブだけでラウンドしていた、初心者の時期を思い出してみてください。
得意クラブを使うことは、心理的にも楽なはずです。大当たりを狙うのではなく、成功確率の高い1打を選択し、100切りに近づけましょう。
ミスを気にせず平常心でプレーする
ゴルフは、メンタルがプレーに直結するスポーツです。
たとえ、ミスショットを打ったとしても、次のショットまでに気持ちを切り替えましょう。
例えば、
- アドレスに入る前に、良いショットの弾道イメージを頭に描きながら素振りする
- ミスショットのあとは、深呼吸する など
プロゴルファーが安定したスコアを出せるのは、気持ちの切り替えが上手だからです。
ショットの出来に一喜一憂せず、気持ちを落ち着けてプレーしましょう。
スコア管理で自己分析をする
スコアを振り返ると、スキルアップに向けたポイントがいくつも見つかります。
ラウンド中は、ミスショットを振り返る必要はありません。
パットやOB数、アプローチとバンカーショットの成功率など、自分が重要だと考える要素は細かく記入してください。
アプリやオンラインサービスを活用すれば、細かく分析できるでしょう。
同じゴルフコースに行く機会があるときは、以前にラウンドした際のスコアカードも役立ちます。
自己分析は、スキルの向上に欠かせないプロセスです。
スコアを振り返って課題を特定し、明確な目標を設定して練習プランを立てましょう。
スコア100切るための練習方法
100を切るために、練習場でがむしゃらにボールを打つのではなく、実戦に沿ったスキルを身につけましょう。
ポイントは以下の3つです。
- アプローチとパターを練習する
- 飛距離アップより方向性を安定させる
- 自分が打つボールの特徴を知る
いずれも大切なポイントであり、上級者ほど重要性を理解しています。
アプローチとパターを練習する
アプローチやパターのスキルが向上すれば、100切りに大きく近づきます。
アプローチの距離感は、屋外練習場で磨きましょう。30ヤード、50ヤード、70ヤードの距離を打つときの振り幅を身体で覚えてください。
ボールが飛ぶ方向の左右のブレ幅も、少なくなるように意識します。
ちょっとしたスペースがあれば、自宅でも練習は可能です。
マットを敷き、柔らかいプラスチック製のボールをカーテンに向けて打ってみましょう。10ヤード程度の短い距離の打ち方を覚えられます。
パターも自宅で練習できます。
ラウンドに出かけたゴルフコースに、アプローチやパター練習場があれば、積極的に利用しましょう。
飛距離より方向性の安定を重視する
スコアアップのためには、飛距離をアップさせるより、方向性を安定させることが近道になります。
- 飛距離はあるが、10回に1回しかフェアウェイキープできない
- 飛距離は落ちるが、10回に8回はフェアウェイキープできる
上記のうち、後者の方がスコアは安定します。飛距離よりも狙った方向に安定して飛ばせるかに意識を向けましょう。
屋外で練習する場合は、ボールの飛距離より、落ちた場所を確認してください。
アドレスに入る際は、自分が狙う方向と両肩のラインが並行になっているかをチェックすることも重要です。
自分が打つボールの特徴を知る
フェード系、ドロー系、高く上がりやすいなど、人によって打球の特徴は異なります。
例えば、ドッグレッグでのティーショットや、トラブルからのリカバリーショットにも強くなります。
初心者のうちは右や左にボールが飛びますが、スイングが安定するにつれて曲がりやすい方向がわかるでしょう。高さも同様です。
極端なフックやスライス、吹き上がりは改善すべきですが、練習では自分の持ち球をコントロールするスキルを身につけましょう。
ただし、ドローをフェードにする、高く上がるボールを低めに打つなど、根本的に変えることはおすすめしません。
100を切ったあとに、時間をかけて修正すれば問題ありません。
100切りに必要な練習量や年数
100切りはゴルファーにとって大きな目標ですが、簡単に達成できるものではありません。
同じ10打であっても、160回を150回に縮めることと、109回を99回にすることでは難易度が大きく違います。
スコアアップするためには、経験が必要な部分もあるので、諦めずにコツコツと練習を続けてください。
週に1回以上の練習が必要
100切りの達成には、18ホールの半分がボギーである必要があります。安定的にボギーをとるために、自分のスイングを固めることが大切です。
ボールを打つ感覚を忘れないようにしてください。
練習場に行けなくても、素振りやシャドースイングをするだけでも効果があります。
自宅でも効率的に練習したい人は、市販の素振り用の器具を一度試してみましょう。
シャドースイングをするときは、アドレスからフィニッシュに至る一連の動きを、一つひとつ確認しながら行ってください。
100切り達成までに最低1年はかかる
GDOが行った調査では、「100切りを達成するまでにかかった期間は1〜3年以上」と答えた人の割合が、全体の4割を占めています。
回答者の多くが月1ゴルファーであると仮定すると、100切りまでに最低12ラウンドはかかる計算です。
練習の頻度にもよりますが、基本的にはラウンド数に比例して、スコアも伸びます。
特に、バンカーや傾斜からのショットは、ゴルフコース以外での練習が難しいです。
グリーン上の傾斜や芝目の読み方も同様に、ラウンドで練習できる部分です。
最短で100切りを達成するなら、ゴルフスクール(レッスン)がおすすめ
最短で100切りを達成したい人は、ゴルフスクールのレッスンを受けてみましょう。
正しいスイングが身につくと、良いショットを打ちやすくなり、スコアアップにつながります。
独学は客観的な分析が難しく、間違ったスイングを身につける恐れがあります。
ゴルフスクールでレッスンプロによる指導を受けたり、最新の計測機器を利用したりすれば、効率的に上達できるでしょう。
スクールによっては、ラウンド後にもアドバイスを聞けます。
ゴルフスクールは屋外やインドア、グループレッスンやマンツーマン形式など、ニーズにあわせたさまざまな選択肢があります。
自分のライフスタイルも考慮して探してみましょう。
コツコツ練習を続けて、スコア100切りを目指そう
サラリーマンゴルファーの平均スコアは90台です。
初心者レベルの人にとっては高い壁ですが、コツコツ練習を続ければ、100切りにたどりつけます。
アプローチやパターの練習を増やし、飛距離より方向の安定性を重視しましょう。
練習時間がなかなか取れないサラリーマンにとって、スコアアップは決して簡単ではありません。
着実にステップアップし、100切りを目指しましょう。
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