ゴルフで『怪我(ケガ)』して身体を痛めた時に病院受診するべきケース~理学療法士が解説~

目次

ケガしたときの『痛み』の解決方法

皆さんはケガをした時に『痛み』を生じると思います。

その時はまず『痛みの程度』によって動けなくなったり、痛い部分を押さえたり。

この時点ではまだ冷静な判断はできないでしょう。

そして

そのあと頭に浮かぶのは

☑ 痛い部分を動かしてもよいのか?

☑ 冷やすのか?温めるのか?

☑ 病院に行くべきなのか?

など

どうするべきか悩むと思います。

ケガをして『痛み』を生じた場合に

これらの初期対応に迷うことが多くあります。

もちろん

対応が早いほうがよい場合もあれば

しばらく様子を見てもいい場合があります。

皆さんがこういった状況でも迷わずに少しでも『不安』を減らすことができるように

今回は

ケガによる『すべての痛み』を解決する方法を解説していきます。

 
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『痛み』を生じた時の初期対応は?

まずケガで『痛み』が生じた時に迷うのが

初期対応です。

特に

☑ 痛い部分を動かしてもよいのか?

☑ 冷やすのか?温めるのか?

☑ 病院に行くべきなのか?

この3つが特に迷う部分かと思います。

まずはこの3つの項目を1つずつ解説していきたいと思います。

『痛い部分』を動かしてもよいのか?

この問いに対しては

【動かしてはいけない状態】

を主に理解しておけば

その他の場合は動かしてもよいということになります。

 

【動かしてはいけない状態】

それは一言で

炎症反応が強い状態になります。

この状態の時には

様々な事象が予測されます。

例えば

☑ 骨折

☑ 靭帯・腱の損傷

☑ 筋肉の損傷(肉離れ)

などが考えられます。

この状態では手術が必要になりますので

以下の炎症反応が強い場合は早めの対処が必要です。

炎症反応とは?

炎症反応とは

ケガなどで生じる『疼痛』『熱感』『腫脹』『発赤』『機能障害』のことです。

わかりやすく説明すると

『疼痛』:怪我をした部分に『痛み』がある状態

『熱感』:痛みを生じている部分を触ったときに明らかに熱を持っている状態

『腫脹』:痛みを生じている部分が明らかに腫れている状態

『発赤』:痛みを生じている部分が明らかに赤く変色している状態

『機能障害』:痛みを生じている部分が機能を果たせなくなる状態

※例えば関節の機能障害だと関節が曲げられなくなる。つまり関節を曲げるという本来の機能を果たせなくなる。

これらの5徴候がある場合は

無理に動かすと『痛み』が悪化する可能性がありますので

患部をあまり動かさずにできるだけ安静にしましょう。

 
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冷やすのか?温めるのか?

ケガをして『痛み』が生じた時の対処として

患部を

冷やす

温める

この2つで迷う場合があります。

ではどのようにこの2つを使い分けるのでしょうか?

使い分け方を以下に示します。

冷やす必要がある場合

患部を冷やす必要がある場合というのは

それは先程説明した

患部の炎症反応が強い状態の時です。

このような状態のときは

PRICEの法則に従って処置します。

・Pは「protection」(保護)

・Rは「Rest」(安静)

・Iは「Icing」(冷却)

・Cは「Compression」(圧迫)

・Eは「Elevation」(挙上―持ち上げておく)

患部にこれらを実施することで怪我による炎症や出血を抑えることができます。

例えば

足を怪我して炎症反応が強い場合は

P:傷があればガーゼで保護、骨や靭帯に異常がありそうであれば固定します

R:次に患部を安静にします

I:患部を氷をビニールに入れる(or 保冷剤)などで冷やします

C:特に出血が見られる場合は患部を圧迫します

E:足を高い位置に持ち上げておきます

PRICEはこのような流れになります。

冷却はあくまでこの応急処置の一部となります。

最近ではこのPRICEに

・O:『Optimal Loading』:(最適な負荷)

をR:『Rest』:(安静)と置き換えることで

POLICEという処置が行われるようになってきました。

つまり

患部を安静にしすぎると

それはそれで『痛み』が悪化してしまう可能性があるからです。

この辺りは後ほど説明します。

温める必要がある場合

患部を温める場合は

主に炎症反応がなく

筋の痛みが疑われた場合になります。

筋と言っても筋肉の線維(せんい)自体に痛みを感じるセンサーはないので

主にそのセンサーがある筋肉の膜に痛みを生じることになります。

これを筋・筋膜性疼痛(Myofascial Pain)といいます。

主に

☑ 患部を押すと痛い場合(圧痛)

☑ 筋肉を収縮させて痛い場合(収縮時痛)

☑ 筋肉を伸張させて痛い場合(伸張時痛)

がある場合は筋・筋膜性疼痛が疑われます。

この痛みに関しては

患部を温める温熱療法に加えて

マッサージ+有酸素運動が改善には有効です。

マッサージはただ筋肉を押すだけではなく

筋肉の痛い部分を指で軽く押さえた状態で筋肉の収縮を何回か加えていくと

『痛み』が軽減しやすくなります。

あとはしっかりと水分を摂取しつつ

有酸素運動(30分間のウォーキング等)を行うとさらに『痛み』が軽減ないし消失します。

さらに

その他の時間を有効に使って治療をするのであれば

筋肉に対しては

意外と湿布が効果的です。

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筋(膜)の痛みに関してはある程度軽減できますし

寝ている間などにも貼っておくことができるので便利ですね。

あまり効果がない場合は

筋(膜)以外が原因の痛みの可能性があります。

そういった反応を確かめることで

原因を探ることもできるので湿布は便利ですね♫

湿布以外の筋(膜)の痛みの対処法も載せておきますので

ご参考にして頂ければと思います。

筋(膜)の痛みの治療方法の話をしています。

【動画】筋(膜)の痛みとは?

【動画】筋(膜)の痛みの治療法

その他の

▼自宅で治せる『筋肉痛』の対処法はこちら

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病院に行くべきなのか?

やはり

最終的に悩むのが病院へ行くべきなのか?

という部分になると思います。

病院に行くべき状態というのは

① 炎症反応(痛み)が強い場合

➡骨折、靭帯・腱損傷、筋断裂等の可能性あり

② 神経症状が出現した場合

➡手足の痺れなど主に脊髄神経などの損傷(腰椎椎間板ヘルニアなど)の可能性あり

③ 痛みが3日以上軽減しない場合

➡炎症反応が残存して何らかの組織を損傷している可能性あり

④ 出血が多い場合

➡失血死や感染症などのリスクがありキズの縫合などが必要となる可能性あり

⑤ 日常生活に支障をきたしている場合

➡特に歩けなくなってしまった場合は杖などの補助具を必要とする可能性あり

となります。

これらは主に手術や何らかの医療的措置が必要となる可能性があるため

上記の1つでも当てはまる場合は早めに受診することをオススメします。

 

現在の症状が心配だけど

すぐには病院に行けないという方は

無料でできるAI診断で症状を

簡単に入力するだけで

ある程度、怪我の状態を

把握することができます。

 

また、ここでついた

診断名の治療が可能な

自宅周囲のクリニックや病院まで

紹介してくれるので

それだけでもかなり安心ですね。

痛みが3カ月以上続く場合

炎症反応は診られないのに

3カ月以上痛みが継続してしまう場合には

『慢性疼痛』を引き起こしてしまっている可能性があります。

ここまで説明してきた痛みは

イラストのように『感覚』の部分のみのことでした。

しかし

痛みを引き起こす要因にはそれ以外に

・情動面:恐怖感や孤独感などの感情の影響

・認知面:過去の痛みの経験による影響

これらの影響も受けて疼痛がより増悪してしまいます。

つまり

炎症反応が治まり、組織が治癒しているにも関わらず

『痛み』が継続している場合は

上記の情動と認知面の影響を大きく受けている可能性があります。

例えば

『痛い、痛い』が口癖になっている人は要注意になります。

さらに

『痛み』が消えないことで

次第に患部を動かさなくなります。

この『不動(安静)』がさらなる『痛み』の悪化を招いてしまうことが明らかになってきました。

このように

『痛み』➡『恐怖(情動)』『痛みの経験(認知)』➡『さらに痛み悪化』➡『不動(安静)』➡『さらに痛み悪化』

慢性疼痛は負のサイクルから抜け出せなくなった状態をいいます。

もちろん

はじめは怪我による『痛み』でも上記のように慢性化してしまうこともあります。

これらの

症状の原因の大半は脳内で作られた『痛み』なので

患部ではなく治療するのは脳内になります。

そのためには

『有酸素運動』がとても有効といわれています。

▼運動で『痛み』を解決

今回解説した『痛み』の話がすべてまとめてある本もご紹介しておきます。

専門用語が多いので医療従事者向けではありますが

『痛み』に関することをすべて理解しようと思うと

この1冊だけでもいいのではないかというくらいよくまとまった本になります。

『痛み』のことを広く深く学びたいという方にオススメです。

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まとめ

怪我で『痛み』を生じた場合

 ・明らかな炎症反応がなければ患部を動かしてもよい

・炎症反応が強い場合はPOLICEを行う

・炎症反応がなく筋性の痛みであれば温熱療法+マッサージ+有酸素運動が有効

 炎症反応(痛み)が強い場合、 神経症状が出現した場合、痛みが3日以上軽減しない場合、出血が多い場合、日常生活に支障をきたしている場合のどれかが該当する場合は病院を受診したほうがよい

・3カ月以上痛みが続く場合は有酸素運動が痛みの軽減に有効

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