プロゴルファーの平均年収は?男女別の賞金ランキングやプロに必要な資格や実績を紹介

プロゴルファー 平均年収

休日のラウンドを楽しみに、日々仕事に励んでいる方も多いかと思います。

一方で、プロゴルファーとして、ゴルフを仕事として収入を得ている人たちもいます。

ゴルフのツアーの優勝賞金は、億を超えており、「ゴルフをしてお金がもらえるなんて羨ましい」と思ってしまいますよね。

しかし、多額の賞金を獲得できるような有名ゴルファーは、ほんの一握りです。他にも、無名のプロゴルファーは多く存在します。

そこで、本記事では、次の3つについて紹介します。

  • プロゴルファーの平均年収
  • ティーチングプロの平均年収
  • 世界や国内の賞金ランキング
目次

プロゴルファーの仕事内容や収入源

プロゴルファーの仕事内容や収入源

プロゴルファーは大きくわけて、ツアープロとレッスン(ティーチング)プロに分類されます。

ツアープロとは、一般の人がイメージするいわゆる「プロゴルファー」のことで、試合に出場し、上位入賞して賞金を得ています。

一方、レッスンプロは、ゴルフスクールやゴルフ練習場で、ゴルフを教えてレッスン料を得ている職業のことです。

ツアープロ

ツアープロの収入の第一は、試合に出場して得る賞金です。

賞金額は試合によって大きく変わりますが、

例として2023年の日本オープンゴルフの賞金総額は2億1000万円、優勝賞金は4200万円となっています。
2位が2310万円で、以下金額が下がってゆき60位で約77万円となっています。

賞金以外に副賞があることも多く、高級車、ファーストクラス航空券などが、試合のスポンサー企業から贈られます。

また、個別に企業とスポンサー契約しているツアープロの場合は、賞金とは別にスポンサー料も収入となります。

これもツアープロ、スポンサー企業によって金額は様々です。

例えば、松山英樹プロのレクサスとのスポンサー契約料は、3年で6億円と推定されています。

レッスン(ティーチング)プロ

レッスンプロは、レッスン料を主な収入源としています。

仕事内容は、ゴルフ練習場やゴルフスクールで、クラブの扱い方やゴルフスイングを教えることです。

アマチュアゴルファーを教えることが一般的ですが、なかにはツアープロを相手に指導する有名なレッスンプロもいます。

有名なレッスンプロの場合は、本やDVDの出版による収入もあります。

最近では、YouTubeでレッスン動画を公開しているレッスンプロもよく見かけますよね。

ちなみにレッスンプロは、ティーチングプロと呼ばれる場合もあります。

日本プロゴルフ協会が主催するティーチングプロ試験に合格し、資格を取得した人がティーチングプロを名乗れます

資格がなくても人にゴルフを教えられますが、「レッスンプロ」は資格をもたない人にも使われることがあり、定義はあいまいなようです。

プロゴルファーの平均年収は800万円

プロゴルファーの平均年収は800万円

ツアープロとレッスンプロ、スポンサー契約の有無、本業以外の収入など、個人によって収入の違いが大きいです。

そんなプロゴルファーですが、平均すると年収は800万円前後のようです。

ツアープロの平均年収

ツアープロの収入は、試合の賞金以外に、スポンサー契約による収入もあると説明しました。

スポンサー収入は非公開なため、集計が難しいです。そこで、ツアーで得られる賞金金額に絞って、男性女性のツアープロの平均年収を調べてみました。

男性ツアープロの平均年収は1,426万円

2022年度の男子ツアーは26試合開催され、賞金総額は32億5182万円でした。

日本ゴルフツアー機構のホームページによると、2022年度は228人のツアープロが賞金を獲得しています。

すべての賞金をこの人たちでわけあったと仮定すると、平均獲得賞金は1,426万円となります。

数字だけをみると高額に見えますが、この金額はあくまでも平均です。

トッププロは1億以上の賞金を得ている一方で、200位台のプロの獲得賞金額は30万円以下となっています。

参考までに、ちょうど真ん中の114位のプロの獲得賞金は、約290万円となっていました。

女性ツアープロの平均年収は2,509万円

2022年度の女子ツアーは、全部で38試合が開催され、賞金総額は44億4214万円でした。

日本女子プロゴルフ協会のホームページによると、2022年度は177人のツアープロが賞金を獲得しています。

男性ツアープロと同様、この人たちで賞金総額をすべてわけあったと仮定すると、平均獲得賞金は2,509万円となりました。

1試合あたりの賞金額は男性ツアープロより少ないものの、試合数が多く、かつ賞金を獲得したプロの人数が少ないです。結果として、平均額では男子プロを上回ります

なお、今回の集計では、賞金を全く獲得できていないプロは含めていません。

賞金を獲得していないプロもいるため、実際の平均額はもう少し下がるでしょう。

新人ツアープロゴルファーの年収は0?

国内ツアーの場合、プロ資格試験に合格して誕生する新人ツアープロゴルファーは、毎年男子が50人前後、女子が20人前後となっています。

しかし、ツアープロになっても、賞金がもらえるツアーにすぐに参加できるわけではありません。まずは、予選を突破する必要があります。

アマチュアで好成績を収め、プロに転向したツアープロをのぞいて、基本的に新人ツアープロは1年目から賞金を獲得できません

賞金を得るのは決して簡単ではなく、給料は所属しているゴルフ場の給料のみ、ということも珍しくないようです。

ティーチングプロの平均年収

ゴルフ場やゴルフ練習場に所属する、ティーチングプロの給料はサラリーマンと同等の年収といわれます。

日本のサラリーマンの平均年収が450万円前後ですので、ティーチングプロの年収もおおよそ同額と考えられます。

個人のティーチングプロは、人によって年収差が大きいです。

レッスン料に加え、本やDVDの出版による収入で年収1000万円を超える人もいれば、レッスン生が少なく、年収200万程度にとどまる人もいます。

新人ティーチングプロの年収は200~250万円

ゴルフ場やゴルフ練習場に所属している場合は、サラリーマンと同等の年収と説明しました。

日本の新卒サラリーマンの平均年収が200~250万円ですので、新人ティーチングプロの年収もおおよそ同額でしょう。

【男女別】プロゴルファーの賞金ランキング

【男女別】プロゴルファーの賞金ランキング

プロゴルファーの平均収入について説明しましたが、その中でも、「トッププロ」と呼ばれる人たちの賞金獲得金額はどれくらいなのでしょうか?

各ゴルフツアーの運営団体がホームページで公開する、ツアープロの獲得賞金についてまとめました。

【世界】男性プロゴルファーの賞金ランキングTOP10

世界の地域別でいくつかのプロトーナメントツアーがありますが、ここでは、賞金額が最も高い米国ツアーをとりあげます。

2023/9/17時点での米国男子プロゴルファーの賞金ランキングです。

1S.シェフラー $21,014,342
2J.ラーム$16,522,608
3V.ホブラン$14,112,235
4R.マキロイ$13,921,008
5M.ホマ$10,761,517
6W.クラーク$10,757,490
7P.カントレー$10,372,998
8B.ハーマン$9,151,023
9K.ブラッドリー$8,897,330
10X.シャウフェレ$8,422,856

トップはS.シェフラープロで、年間獲得賞金は約2100万ドル。日本円すると30億円以上です。

なお、日本から米国男子ツアーに参加している松山プロは、42位で約380万ドル(約5,700万円)を獲得しています。

※参照:Golf Stat and Records | PGA TOUR

【国内】男性プロゴルファーの賞金ランキングTOP10

次に、国内のプロゴルファーに絞って賞金ランキングをまとめました。

国内ツアーにかぎらず、海外メジャーの試合に参加して賞金を得ているプロゴルファーも含めたランキングとなります。

2023/9/17時点での賞金ランキングです。

1中島啓太¥100,654,179
2金谷拓実¥97,308,999
3蝉川泰果¥68,774,892
4永野竜太郎¥61,320,527
5平田憲聖¥59,063,817
6宋永漢¥57,195,502
7今平周吾¥50,076,906
8岩田寛¥49,805,542
9J.クルーガー¥38,932,336
10谷原秀人¥37,329,607

トップの中島啓太プロは約1億円、僅差で金谷拓実プロが2位につけています。

※参照:賞金ランキング | ツアー部門別データ 2023 - 日本ゴルフツアー機構

【世界】女性プロゴルファーの賞金ランキングTOP10

続いて、2023/9/11時点での米国女子プロゴルファーの賞金ランキングを紹介します。

1A.コープス$2,952,832
2イン・ルオニン$2,626,543
3L.ヴ$2,564,131
4C.ハル$2,292,687
5C.ブティエ$2,185,557
6キム・ヒョージュ$1,737,687
7笹生優花$1,683,474
8コ・ジンヨン$1,490,931
9古江彩佳$1,486,620
10林シユ$1,484,218

米国男子プロゴルファーの獲得賞金にはかなわないものの、トップのA.コープスプロの獲得賞金は295万ドル、日本円にして4億円以上を獲得しています。

日本から参戦している、笹生優花プロ、古江彩佳プロがTOP10にランクインしています。

※参照:Official Money | LPGA | Ladies Professional Golf Association

【国内】女性プロゴルファーの賞金ランキングTOP10

2023/9/17時点での国内女子プロゴルファーの賞金ランキングです。

1山下美夢有¥147,609,500
2岩井明愛¥138,005,011
3申ジエ¥128,362,277
4小祝さくら¥96,087,233
5岩井千怜¥96,087,233
6櫻井心那¥82,627,375
7吉田優利¥77,448,328
8神谷そら¥71,621,250
9穴井詩¥68,272,075
10川岸史果¥58,937,666

トップの山下美夢有プロを筆頭に、4位の選手までがすでに1億円を獲得しています。

国内では、女子プロの方が男子プロよりも獲得賞金が高く、国内での女子ゴルフの人気の高さがわかります。

※参照:年間獲得賞金|JLPGA|日本女子プロゴルフ協会

プロゴルファーになるために必要な資格や実績を解説

プロゴルファーになるために必要な資格や実績を解説

では、そもそもプロゴルファーになるために、どうすればいいのでしょうか。

なんらかの資格が必要だろうと誰もが想像するでしょうが、「アマチュア選手がプロ宣言をした」というニュースを聞いたことがある人もいるかと思います。

特別な試験はなく、宣言をするだけでプロ資格を得られるのでしょうか?

ツアープロに必要な資格や実績

日本の男子ツアープロを例に、プロ資格の取得の仕組みを紹介します。

ツアープロの資格の取得には、日本プロゴルフ協会(JPGA)の「トーナメントプレーヤー」資格試験に合格する必要があります。

資格試験は、4段階で実施されます。

  • プレ予選
  • 1次プロテスト
  • 2次プロテスト
  • 最終プロテスト

最終プロテストで、上位50位までが合格ラインです。

ちなみに、2023年の最終プロテストの合格ラインは、54ホールでイーブン(±0) でした。

資格試験以外の道としては、アマチュア選手としてツアーの試合に参加することです。好成績を収めた後に、プロ宣言をするとプロになれます。

多くのトッププロが参加するツアーで好成績を残すことで、プロ同等の実力があると認められるからです。

ティーチングプロに必要な資格や実績

ティーチングプロの資格を取得するためには、日本プロゴルフ協会(JPGA)の「ティーチングプロ」資格試験を受験し、合格する必要があります。

試験は、4つに分かれています。

  • 書類審査
  • プレ実技審査
  • 実技審査
  • 最終審査

最終審査は面接と筆記試験で、筆記試験では8割以上正答すると合格です。

プロゴルファーに関するよくある質問

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プロゴルファーの生活は厳しい?食べていけない?

プロゴルファーは、ツアーに参加するために高額な費用がかかるため、上位入賞できないと生活は厳しいです。

野球やサッカーのプロ選手と違い、プロゴルファーは個人事業主であるため、費用も自分で負担しなければいけません。

例えば、交通費や宿泊費、帯同キャディの費用など、さまざまな費用がかかります。

男子ツアーにフル参戦すると、年間で約1000万円はかかるといわれています。

つまり、スポンサーがいなければ、賞金で1000万以上稼げないと赤字です。

上位のトッププロ以外のツアープロは、賞金だけでは食べていくのは難しいでしょう。

賞金の手取りはどれくらい?

ツアーでの獲得賞金にも、税金がかかります。

源泉徴収で10.21%が引かれ、残りの金額が手取りとしてプロゴルファーの手に入ります。

仮に、優勝賞金が1000万円なら、約900万円が手取りです。

ツアーの賞金のほか、スポンサー契約料のようなすべての収入を合算し、活動にかかった経費を差し引いた金額に所得税がかかります。

必要経費はいくらかかる?

経費として挙げられるのが、交通費と宿泊費です。

ツアーは日本の各地で行われ、ときには飛行機や新幹線での移動費用やホテルでの宿泊代が発生します

試合前に、会場で練習ラウンドをする場合は、このプレーフィーが必要です。試合に参加するためのエントリーフィーも発生します。

レギュラーツアーだと、エントリーフィーは約1万円です。下部ツアーになると、さらに高くなる場合もあります。

帯同キャディをつれて参加する場合は、キャディに約10万円(1試合あたり)を支払います。

なお、帯同キャディの移動費用や宿泊費もツアープロが負担する

試合で上位入賞した場合は、獲得賞金の5~10%が、報酬としてキャディに支払われます。

上記の費用を合算すると、1試合平均で30万~40万円の費用がかかるでしょう。

ゴルフを楽しみつつスコアの向上を目指そう

ゴルフを楽しみつつスコアの向上を目指そう

トッププロは、高額な収入を得ている一方で、大半のプロゴルファーの懐事情はなかなか厳しいようです。

プロゴルファーとして生活していくためには、一握りのトップクラスに入る実力が必要でしょう。

プロの世界は厳しいので、私たちアマチュアゴルファーは、仲間と楽しみながらラウンドしましょう。リラックスしてラウンドに臨めば、いいスコアが出るかもしれませんよ。

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